私は、「おもてなし1」が苦手だ。
旅行の雑誌やサイトには、宿の紹介がたくさん載っている。
読んでいると
「女将(おかみ)の気遣いがところどころに見られ、、、」
「趣向を凝らした意匠(いしょう)の飾り付けが、、、」
「目配り、気配りの行き届いた、、、」
という表現が目立つ。
あるいは、すでに常連らしいライターが
「私の好みだけではなく、持病で食べにくいものまで熟知した料理長の夕食は、、、」
なんて書いている。
こういう文章ばかり、ということは、多くの人が、旅館やホテルのサービスでは
部屋の広さや調度品よりも、いかに、自分に気を配ってくれるかを重視している
ということだろうか。
しかし、私は、こういう宿には絶対に泊まりたくない。
夕食を残すと、思いつめたような顔で「お気に召しませんでしたか」と
聞いてくる。
廊下を歩いていて咳をひとつしただけで、女将が従業員に風邪薬を
取りに行かせる。
浴衣のすそがちょっと長いかなと、思っていると、風呂からあがった時には
部屋に、もう、新しいゆかたが準備してある。
ああ、想像しただけでゾッとする。翌朝までにヘトヘトになりそうだ。
こういうのを、私は、「おもてなし地獄」と呼んでいる。
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